2015年07月29日

拒否される理由を探して 足浴から入浴へ

デイサービスで入浴の拒否 認知症の進行で対応が困難に
ご長男と二人暮らしの女性。
他のデイサービスを利用されていましたが、
ご入浴を強く拒否されるようになっていたそうです。
認知症の進行により、ご対応が困難になってきていたこともあり、
ケアマネジャーは認知症の方の対応が可能なデイサービスへ転所を考え、
ご長男にふるさとを紹介してくださったそうです。

数ヶ月入浴をされていなかったご本人に足浴のお誘い
スタッフからご長男にご連絡をさせていただきました。
お話を伺うと、ご本人様は数ヶ月もの間ご自宅でもお風呂に入られていないとのことでした。
ご長男はご本人様の衛生状態を心配し、施設での入浴を希望されていました。
ふるさとでは、入浴に拒否がある場合などに足浴からご対応することもありますので、
ご本人様にも足浴から徐々にご入浴に慣れていただくことに。
初めてのご利用日、ご入浴を拒否される理由として水に恐怖心があることも考慮し、
「足の爪を切らせていただきますが、その前に足浴はいかがですか」と、お誘いさせていただきました。
すると、ご本人様は靴下を脱いで、怖がられることもなくお湯の中へ足を入れ、
足浴をすることを喜んでくださいました。

脱衣に抵抗感 バスタオルで覆わせていただいた
足浴を続けていくうち、時々お召し物が濡れてしまうことがありました。
スタッフは「ズボンが濡れてしまいますので、脱いで足浴をしませんか」と伺いましたが、
ご本人様は脱衣にご抵抗があるようでした。
そこで、バスタオルでお身体を覆わせていただくと、ご本人様に安心して脱いでいただくことができました。
その次から同じように、お召し物を脱いで足浴を楽しんでいただきました。
2、3ヶ月ほど続けたある日、お湯をためていない浴槽で足浴をすることに。
お声をかけながら、浴槽の中で足元からシャワーをかけていくと、
とても気持ち良さそうにされていましたので、スタッフはお身体を洗わせていただくことをご提案。
ご本人様は快く応じてくださったので、お身体を洗った後はシャワー浴を行いました。
その後、お湯をためている浴槽へもご抵抗なく入られるようになり、
ゆっくりと湯船につかっていただけるようになりました。

入浴されるようになり ご自宅で多くの笑顔が見られるように
週に1回のご利用で4ヶ月ほどが経ちました。
最近では湯船で歌をうたわれることもあるほど、ご入浴を楽しんでくださっております。
また、ふるさとでご入浴をされるようになってから、ご本人様の様子に変化が見られたそうです。
ご自宅で積極的に片付けなどを行うようになったそう。
さらに、嬉しそうにふるさとでの出来事をお話ししてくださるそうで、
「笑顔でいることが多くなりました」と、ご長男より伺っております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内