2014年08月27日

入浴に対して強い拒否 その理由とは…?

訪問入浴サービスをご利用 しかし強い拒否があった
奥様と二人暮らしの男性のお客様。
おひとりで入浴されることが困難になり、
身体の大きなご本人様を奥様だけで介助することが難しく、訪問入浴サービスをご利用になられていました。
しかし、強い拒否があり、嫌がるご本人様をヘルパー3人で抱え、何とか入浴している状況だったそうです。
また、突然、感情的に怒られることが多くなってきていたそうで、
奥様が困られていることを知ったケアマネジャーが、ふるさとのご利用をご提案。
週に1回、ご利用いただくことになりました。

施設でも入浴を拒まれていた
入浴を強く拒否され、感情的になられるご本人様に、とても気を遣っていらっしゃった奥様。
施設での様子を大変ご心配されていました。
はじめのうちはふるさとでも、大きな声で拒まれていました。
ご入浴が好きではないと伺っていたスタッフは、「お風呂」という言葉を使わずに、入浴のお誘いを行いました。
ある日は、「体重測定をしましょう」と、お声かけしましたが、
「体重なんか、計りたくない!」と、怒鳴るように言われました。
別の日には、「こちらで、お身体を流しましょう」と、脱衣所にお誘いしましたが、頑なに拒まれました。
しかしスタッフは、どんなときでも必ず向き合って、お話を伺いました。
徐々に、スタッフの顔を覚えてくださり、少しずつお気持ちを話してくださるようになりました。

入浴そのものを拒否されていたのではなかった
そうして、スタッフが知ったのは、
「自分で何でもできるのに、なんで手伝うんだ」と、ご本人様が不満に思われていたことでした。
また、スタッフが「お風呂」と、はっきりと表現せずにいたことを好ましくなく思われていて、
ご入浴そのものを拒否されていたのではない、ということが、お話からわかりました。
それからは、はっきりと、わかりやすい言葉でお声かけを行い、
必要以上のお手伝いはしないことを、スタッフ皆で徹底しました。
「お風呂は、いかがですか」と、簡潔に、しかし、丁寧にお声かけすると、
「はいはい、入ります」と、快いお返事をくださり、自ら脱衣所に向かわれるように。

今では「お風呂は○番目に入ります」と自ら言ってくださるように
今では、施設で入浴されるのを当然のように思ってくださり、
朝、いらした時に「お風呂は○番目に入りますからね」と言ってくださるようになりました。
その様子を知った奥様は、大変喜ばれ、また、安心されていました。
今ではご利用を週に2回に増やしていただき、
「ふるさとでは機嫌良くお風呂に入ってくるので、助かっているわ」と言ってくださっています。
スタッフは、ご本人様がふるさとで安心して入浴していただけることを嬉しく思うと同時に、
わかりやすい言葉でお声かけすることが、ご本人様の自立の意思を尊重することにもなることを、痛感しました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内