2012年08月23日

ご家族様が虐待行為を・・・その原因とは?

認知症が受け入れられないご家族様
ご家族様に対して大声を出したり、暴力行為がある男性のお客様。
また、ご家族様もご本人に対し、叩いたりするなど虐待行為があったそうです。
ご家族様はご本人の攻撃的な言動が認知症によるものと理解出来ず、防御として虐待行為に及んだそうです。

ケアマネジャー、地域の支援担当、ふるさとのスタッフが連携
ケアマネジャーはそのような状況を危惧し、ご本人とご家族様の距離を空けたほうが良いと判断し、
ふるさとを利用していただくことになりました。
また、ケアマネジャーは区役所の地域ネットワーク虐待担当の方にも協力を要請し、
ご家族様に認知症の方に対する接し方などのアドバイスが行われました。

逆にアドバイスがプレッシャーとなってしまった
しかし、そのアドバイスがご家族様の神経を逆なですることとなってしまい、
ケアマネジャーやふるさとに苦情を寄せるようになりました。
ご本人をお送りしたときにご家族様にお目にかかることが出来たので、
「本日はレクリエーションに積極的に参加されていたので、少しお疲れかもしれません。」
など1日のご様子をお伝えいたしました。
するとすぐに「私に指図しないでください!」と施設に電話で苦情を寄せられることもありました。

そんなある日、ふるさとのスタッフがご本人をご自宅へお送りしたときのことです。
ご家族様に対して、大声を出したり、叩いたりするご本人にスタッフはこう申し上げました。
「ご家族に代わりはいませんよ。〇〇(ご本人)様の大切な方ですよ。」
それをお聞きになったご家族様は、それまでの緊張した表情から安堵の表情へと変わりました。

ようやくプレッシャーから解放された
そのことがあってから、ふるさとのスタッフがご家族様の味方であることに気付いてくださり、
信頼していただけるようになりました。
「こんなに頑張っているのに何故私ばかり責められなければいけないのか、ずっと苦しんでいました。」
と、大変なプレッシャーを抱えていたことを打ち明けてくださいました。

また、ご本人も他のお客様とレクリエーションを楽しみにふるさとにいらっしゃっています。
特に体を動かすレクリエーションを気に入ってくださり、思い切り動くのでストレスが解消されるようで、
ご自宅でも暴力行為が減ってきているそうです。
ご家族様も虐待行為をなさることもなくなり、落ち着いた生活が出来ると安心してくださいました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内