2024年04月03日

スタッフ主導での介護を行わない

人に触られたくない

奥様と2人暮らしの70代男性。
介護拒否の傾向が強く、人から触れられることを嫌がられるため
困り果てた奥様がケアマネジャーに相談。
介護負担軽減のため一般のデイサービスの利用を試してみたものの、
暴言が多く通うことができなかったそうです。
その後、「ふるさとなら通えるのでは」と
ケアマネジャーからお声がかかり、ご利用いただくことになりました。

「かかりつけ医の勧めで」とご説明

構われると「放っておいてくれ!」と拒絶されるため
最初のお連れ出しをどのように行うか、奥様と相談しました。
奥様から「通院はできている」とのお話があったので、
かかりつけ医の勧めならば納得してくださるのではと推測し
「○○先生の依頼で来ました」とお伝えして送迎車にご誘導することに。
丁寧にご説明すると「○○先生の言うことなら仕方がない」と
初回からスムーズにお連れ出しをすることができました。

トイレをきっかけに入浴

ご自宅での入浴が困難になっていたため、
奥様よりふるさとでの入浴をお願いされていました。
利用開始してしばらくの間は、
まだふるさとの雰囲気に慣れていないせいか
入浴のお誘いをしても強く断られてしまいました。
しかし6回目の利用時に、初めてご自分から
「トイレに行きたい」とスタッフに話しかけてくださったので、
もしかしたらこのタイミングなら入浴のお誘いにも応じてくださるかも…と
トイレ誘導後に浴室へもお誘いしてみたところ
それほど嫌がられることなくご入浴いただくことができました。

トイレも入浴もご本人が望むタイミングで

それからは、ご自分からトイレに行きたいとおっしゃった場合であれば、
そのタイミングで入浴のお誘いをすると
すんなり応じてくださるようになりました。
ご本人が望んでいないときにスタッフが介助をすると、
「勝手に体を触って、無理やり何かをやれと言ってくる人」と思われてしまいますが、
ご本人が望んでいるときの介助であれば、
「自分の手伝いをしてくれる人」と認識して受け入れてくださるようです。
そのため、この方の場合にはスタッフ主導での介護を行わないようにし
ご本人からお願いされるのをできる限り待つようにしました。
最近ではスタッフにも馴染んでくださり、たくさんお喋りもしてくださいます。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内