2015年12月2日

不安のない入所生活への第一歩

虚言と妄想 心配して来られた娘様へ「お前は泥棒だ」
ご長男と三人家族のご夫婦。
お二人共、外に出ることがお好きではかったそうで、
奥様は冷蔵庫が閉まらなくなるほどの食料を買い溜めるようになっていました。
遠方に住む三女様が、数日置きに掃除や家事をしに来られていたのですが、
奥様が「物を盗った」、「お前は泥棒だ」とおっしゃるようになり、
三女様はご夫婦と距離を置くようになったそうです。
奥様はご主人へ「三女は泥棒だ」、「長男が暴力を振るう」などと、
事実ではないことを度々お話しされるようになり、次第にご主人は奥様の言葉を信じるように…。
ご夫婦は、三女様のご自宅へ行かれ暴言をおっしゃったり、役所や警察へお話に行かれたりしていたそうです。

不安なくご入所されるために ご夫婦でデイサービスを利用
ご主人が傷んだ食べ物を召し上がっていることがわかり、
ご家族様は急遽、施設への入所を検討しケアマネジャーへ相談されました。
しかし現在のご状態でご入所は難しいと考えたケアマネジャーは、
はじめにデイサービスを利用し、外出することや介護サービスに慣れていただくことをお勧めしたそうです。
ふるさとをご紹介いただき、ご夫婦で一緒に週4回ご利用いただくこととなりました。
ご利用日は三女様が来てくださり、見送りをしてくださることに。
お迎えに上がったスタッフとお話をしながら、ご夫婦にお支度をしていただきました。
ご気分が向かず、玄関を出るまで時間がかかることもありましたが、
三女様のご協力のもとお二人で施設に来ていただくことができました。
施設でも送迎の時と同じスタッフが常に寄り添い、ご対応させていただくと、
ご主人はすぐに他のスタッフや他のお客様とお話しされるようになりました。
レクリエーションや体操などへもご参加になり、楽しんでくださったようです。
しかし奥様は、「帰る」と席をお立ちになることが頻繁で、楽しまれているご主人へ怒り出すことも…。
奥様から怒られたご主人は、施設の外へ出ようとされることがありました。

外出サービスでご親戚がお住まいの町へ
1ヶ月ほどご利用いただいた頃から朝のお支度の際に、
奥様が市内のある場所へ「連れて行ってほしい」とスタッフにおっしゃるように。
ご親戚が住んでいらっしゃる所だそうで、奥様は行くことを切望されているようでした。
ケアマネジャーやご家族様とご相談し、外出サービスを利用していただき、
スタッフがお二人をその場所へお連れすることになりました。
着いた頃には、「行きたい」と奥様が何度もお話しされていたことは覚えていらっしゃらないようでしたが、
お二人共スタッフとのお出かけをとても楽しんでくださいました。
それからも度々スタッフは近場の観光名所へお二人をお連れし、
一緒にお食事をしたり、景色を見たりすることを楽しんでいただきました。
また、ご家族様のご負担を減らすため、お夕食もふるさとでご提供させていただくこととなり、
スタッフとたくさんの時間をお過ごしいただくようになりました。

特別養護老人ホームへ 安心してご入所
ご利用開始から2ヶ月が過ぎると奥様は、朝お迎えに上がったスタッフの顔を見るなり、
「○ちゃん(スタッフのあだ名)、連れて行ってね」と快く施設へ来てくださるようになりました。
ご主人のご気分が向かない日も奥様がご主人を誘い、必ず一緒に施設へ。
また、見送ってくださる三女様へ「○○ちゃん、後は頼むね」と優しく声をかけたり、
施設でも三女様を褒めたりするようになっていました。

それから4ヶ月後、ご入所へ向けてショートステイのご利用も開始。
病院の受診日以外全てふるさとでお過ごしいただくようになりました。
拒否なくサービスを受け入れてくださるため、ご入所後も心配ないとケアマネジャーは判断。
ご夫婦は特別養護老人ホームへ入所されることとなりました。
お二人がスタッフへ信頼を寄せてくださり、外出や交流を楽しんでくださったことや、
ご入所へ向けてお手伝いができたことを、スタッフは今でも嬉しく思っております。
また、お二人がご不安なくご入所されることができたのは、
ご家族様の深い愛情とご協力があったからだと感じております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内