2024年03月08日

ご自宅での看取りをサポート

一般デイに通わなくなった

息子さん家族と4人暮らしの90代男性。
一般のデイサービスをご利用でしたが、他の利用者の方と
コミュニケーションを取るのが難しくなったことがきっかけで、休みがちに。
朝のお迎えの時間になっても布団から起き上がることができず、
一般デイの職員に「行かない!帰れ!」と大声で怒るようになったそうです。
その後全く通所しなくなってしまい、ケアマネジャーから
ふるさとにお声がかかり、ご利用いただくことになりました。

最初の面談では警戒

ご利用を始めるにあたり、スタッフがご自宅に伺って、
ご本人とご家族様との面談を行いました。
ご本人は警戒心が強く、「皆でグルになって俺をだましているんだろう」
「俺はどこにも行かないからな」と怒っていらっしゃいました。
息子さんにご本人のご様子について伺うと、最近は認知症の症状が進行して
夜中に一人で家の中を歩き回って転んでしまったり、
大声を出したりすることが増えたそうです。
息子さん夫婦は日中お仕事があり、一人にするのが心配なのでデイに行ってほしい、
施設入所は今のところ考えておらず、できれば自宅で看取りたいとのことでした。

週に何度か顔を見に伺う

まずはふるさとのスタッフを受け入れていただけるように、
そして少しでも安心感を持っていただけるように、週に何度かご自宅に伺って
15分ほどご本人とお喋りをするようにしました。
最初のうちは、「何しに来た!」「しつこいな!帰れ!」と
強い口調で追い返されることが多かったのですが、
ご自宅に通い初めて3ヶ月ほど経った頃、
「なんだ、また来たのか」と落ち着いた声でお話してくださいました。
今まではずっと険しい表情をされていたのに、穏やかなお顔で
「一人は寂しいな」とご自分のお気持ちを語ってくださるようになりました。
半年ほど経った頃には、帰り際に
「もう帰るのか?今度はいつ来るんだ?」とおっしゃったので、
「では今日は車でちょっとドライブに行きませんか?」とお誘いすると
「行こう!」と笑顔で送迎車に乗ってくださり、
そのまま施設へお連れすることができました。

体を動かすレクとお喋りを楽しまれる

施設へ向かう車内では、「いい天気で良かった、この道を通るのは久しぶりだ」と
喜んでくださり、施設到着後も「皆様おはようございます!」と元気に挨拶され、
ふるさとで1日過ごすことができました。
それからはお迎えに伺った際に拒否されることなく、
週4回通所されるようになりました。
棒体操や風船バレーなどの体を動かすレクと、
他のお客様とのお喋りの時間を大変気に入ってくださり、
ふるさとで入浴もされるようになりました。
その後、お亡くなりになられるまで通ってくださり
息子さんのご希望通りご自宅での看取りもでき、
スタッフ一同ご家族様のお手伝いができて嬉しく思っております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内